片頭痛
症状
頭の片側もしくは両側が脈打つように痛くなる頭痛です。頭痛は発作性であり、頭痛のない日もあります。多くは若い時から始まり、症状が強いと勉強も仕事も障害されます。患者さんの20%程度には、チラチラする光の線が見えて、周りの画像がゆがんでよく見えなくなる方もいます。
頭痛が始まると24~48時間程度痛みが続き、その間は音や光が敏感になるので暗く静かな部屋で寝るのを好みます。頭の位置を変えると拍動する頭痛が強くなるので、頭の位置を動かしたくなくなります。下を向いたり洗髪するのが嫌になります。
治療
トリプタン製剤の内服や点鼻が有効です。予防薬としては、Ca拮抗薬、β-ブロッカー、抗うつ薬などがあります。星状神経節ブロックを繰り返すことにより頭痛の頻度、程度が減少する場合が多いようです。
緊張型頭痛
症状
頭を締め付けられるような、はちまきをされているような頭痛です。首の後ろや肩のこりが強く、気持ち悪くなることもあります。目の奥が痛くなることもあります。ストレスや緊張で悪化するのが特徴です。1日のうちでは午後から夕方にかけて痛みが悪化することが多いです。
治療
鎮痛薬、筋弛緩薬、抗不安薬などが用いられますが、鎮痛薬は飲み過ぎるとかえって頭痛を悪化させることがあるため注意が必要です。内服薬に加え、トリガーポイント注射や星状神経節ブロックをおこないます。
群発頭痛
症状
頭痛の中でもっとも激しい頭痛のひとつです。激しい頭痛が起きる群発期と、頭痛のない寛解期とがあります。片側の目のまわりの強い頭痛で、発作時には眼球結膜の充血や流涙、鼻づまりなどの自律神経症状を伴います。
治療
トリプタン製剤の内服、酸素投与が有効です。耳介側頭神経ブロックやC2頚神経節ブロックが有効な場合もあります。